2013年9月5日木曜日

【Radio】地域メディアのリテラシー。

9月1日は防災の日でした。そして、9/2〜9/7は、群馬県内のコミュニティFM各局も防災週間として特別企画をお送りしております。いざという時に役立つメディアになるにはどうしたら良いのか?どんなメディアになるべきなのかを改めて考えるタイミングとなりました。

さて、地域にとって唯一無二のメディアであるコミュニティFMとは、どういう存在になるべきなのでしょうか?これは単に方針ということ以上に、思想に近いかもしれません。

私自身は、コミュニティFMには「社会にあることが全てある」べきだと考えます。理想を言えば、県内のコミュニティFM、県域放送を含めて、それぞれが役割を担うべきだと思っていますが、それが現実的に難しい以上、すべてある状態を目指していくのが理想です。

例えば、最近知ったのですが、介護福祉の業務の中で、性的な欲求に対しての介助行為を行う団体があるということでした。言われてみれば当たり前です。身の回りにある社会問題の1つと言って良いでしょう。

ですが、障害者を扱うこと、性の話題を扱うこと、それぞれが敬遠されがちです。結果、障害者の性となると、もう扱い方がどうこう以前に、聞かなかったことになりかねません。一方で、芸能人の恋愛の話題。ゴシップネタはメディアに扱われ、芸能人の性に対して様々な憶測が飛び交います。

メディアとしては後者の方がネタになりやすい。しかし、仮にメディアが社会問題の媒介役という存在であるなら「社会にある課題/問題を知らない人に知らせる」なら、前者の方がメディアとして扱う価値があるネタであると言えます。

「ネタになりやすい」ことと、(社会課題を解決する)という意味で「ネタに価値/意味がある」というのは、トレードオフの関係にあります。なので、メディアとしてどちらを優先するのか、どちらを目指すのか、という考えをしっかりと共有しておくことが必要なのです。「障害者の性」みたいなトピックが出て来た時に、そのあたりが顕在化します。コミュニティFMのような地域メディアこそ、情報の扱い方のセンスが問われる存在であると考えています。

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