しばらく空いてしまいましたが、この間にいろいろな発見がありました。
特に、ちょうど1ヶ月前に地元桐生で開催したKiryu Music Fronts 2013は、様々な問題提起のある有意義なイベントとなりました。
さて、シリーズでお送りしております「コミュニティFMの作り方」。これまで、コミュニティFMをマスメディア型、ソーシャルメディア型の2つに分類し、それぞれのメリット/デメリットについて考えてみようと進めてききました。
今回は、今オススメしているソーシャルメディア型コミュニティFMについてのお話です。前回同様にヒト、モノ、カネについてお話していきましょう。開局相談でよく聞かれる「会社概要」「売上状況」「番組作り」です。
まずは、「モノ」会社です。
チェックポイントは、「資本家と経営者」の関係です。さらに2つのタイプに分けます。
【資本家=経営者の場合】
・大企業も含めて中小企業にも多いタイプだろう。
・基本的にはワンマン経営になりがち。
・基本的には同族経営になってる。
・よくも悪くも身の丈にあった経営になりそう
・ポイントは公共電波であることと個人の擦り合わせをどこに取るか、という点。
・個人が公人としての視点をどれだけ持てるのか、という点。
【資本家≠経営者の場合】
・会社の運営方法としては一般的だがコミュニティFMのように「強い想い」
みたいなものが出発点の場合、よほどの限り、これはないかと。。
・経営のプロが居ると心強いし、そうでないと大変です。
・ちなみに、FM桐生はこのパターンです。
【共通】
・小回りは効きやすい。
・意思決定までの時間が短く、意思決定のハードルは比較的低い。
・コアメンバーの資質が体制の資質と近似してくる。
・人が中心となるため、既成事実からの移行にハードルがある。
・一方で、横断的な協力体制が作りやすい。
つまり、連携・協力の傾向強い。
次に、「カネ」売上状況です。
チェックポイントは、ここでも「売上の比率」です。
→放送事業の売上の中身について聞いてみてください。
・個人のネットワークは営業でも活かされて、まったく知らないところへの
営業は割合的に低くなる?
・比較的小額、スポンサー数が多くなる傾向がある。
・スポンサー数が多いと軒並み右へならえみたいなことも減りリスクが減る。
・相手が多いということはケアの方法も考えないとね。
・ただし、ある時に営業先、売上が、頭打ちになる。
・そうなると新しいところをどうやって開拓するかがカギ。
・新しい人を入れて、リーチできる先を増やすのも1つ。
というわけで、人が組織の中心になると、お金のメンでも連携と協力がカギ。
最後に、「ヒト」番組作りです。
チェックのポイントはマスメディア型と同じく「自主制作比率」です。
→コンテンツの多さは関わるヒトの多さに直結します。
・関わる人が多いと管理の仕方も変わる。
・コンテンツを人に委ねることで管理コストの軽減ができる。
・定期的に意識の確認などを行っていきたい。
・関わる人が多いと聞く人も多く、ある段階でリアクションも増える。
・番組をやりたい、という声が集まりやすくなり、
・結果、さらに番組に関わる人が増える。
・新たなコミュニティとの繋がりなどが、そのままコンテンツ数に直結
・まさに芋ずる式でコンテンツ量は増えていく。
・増えることでクオリティのばらつきが生まれる。
・定期的に交流会などを企画してみたりして、ボランティアも含めた
スタッフ同士が切瑳琢磨しやすい環境を作れる。
というわけで、連携、協力がカギ。CD寄贈したいんですけど、なんて方もたくさん現れてきます。
このように、ソーシャルメディア型だと、想いを持った人から派生して、連携・協力の輪が広がるイメージなんです。ジワジワと確実に認知度、参加者が増えていくことになります。関わる人が多いということは、接点が増えるためトラブルがちになります。ただし、これは、トラブルにならないようにすれば良いのであって、関わる人を減らせば良い、ということではありません。
結局は、どんな放送局であるべきか、どんな放送局にしたいのか?が大切なのです。もっと言えば、なぜ、ラジオをやりたいのか?というところから積み上げて行くことで、自ず自分の身の回りのことが見え、自然と道が開けて行くものです。
関わる人が多くても、同じ失敗を体験したり、体験を共有することで、自社の文化が生まれてきます。その言語化が実に難しいところでもあります。
さて、次回は、マスメディア型とソーシャルメディア型の2つから、自社の文化をどう作るのか、という点についてお話します。
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