2014年2月26日水曜日

【Radio】コミュニティFMの作り方 検討編⑤ 2つのタイプの選び方2/3(仕事の中身)

前回のエントリーでは、マスメディア型、ソーシャルメディア型のいずれかを選ぶ方法を考える前に、考えることの例を挙げ、まずは「ボランティアの有無」という視点で考えてみました。

今回は、そこであがってきた課題「責任ある仕事」を任せられるのか?について考えましょう。

さて、放送に関わる方は、もっとも基本的なことではありますが、パブリックを意識していないといけません。所謂、“公序良俗に反しない”ことが大切です。仮に、政治とは無縁であれば、広告費や制作費を頂くお客さんに対しては、その方の利益を優先しても基本的には問題ないでしょう。ですが、それが公序良俗に反するか、否か、お客様の利益を損なうことはないか、パブリックよりも個人に偏っていないか、などを、常にウォッチしていかなければなりません。ここには明確な「責任」が生まれます。

その他にも、広告を生業にする放送ですから、お客さんのケア、それに伴った制作、番組を毎日放送する、ということも必要です。さらには、どんな基準で何を放送するのか、ネタの選び方、広告か広報かの線を引く事など、いろいろ「管理・監督」しないとならない仕事も見えてきます。

まず1つ目の責任は、内容の「管理・監督」です。

そして、もう1つ責任があるとすれば、それは「育てること」です。
前回、「人が代謝する」という言い方をしました。しかし、実際には、できるようになるまで育てる必要があります。そして、それは「人の代謝」には、必ずついて回る問題なのです。恒常的に人を入れ替える=恒常的に人を育てる、ということです。たまにしか人が入らないのであれば、育てる手間も短期的にかかるだけで、もしかしたらその期間だけの外注さんに育ててもらって様々な技術を習得してもらってもいいかもしれません。
ですが、どんなカタチであれ、「育てる」という行為は必要なのです。

つまり、2つ目の責任は、人を「育てる」です。
他所でその業務についていたとしても、何をすればいいのかを知っているだけに過ぎず、その業務をその地域で実現するには、どうやるのか?という部分が大切なのです。

それを染み込ませていくこともまた「育てる」という行為に他なりません。

そして、これらができることで放送が維持・継続されていくのです。

ここまでをまとめると「責任ある仕事」とは、
①放送内容に関する「管理・監督」の仕事
②人を育てること
この2つに絞られます。

このように整理すると、これらの仕事をしていく人も、果たしてボランティアで大丈夫か?という懸念が出てきます。

つまり、ボランティアの有無と関わってきますが、実は、仕事の切り分けが、大切なのです。責任の希薄な仕事は確実にあります。よく責任を「ゼロ」「イチ」で語る方もおります。少しでもお金をもらうのであれば、そこには責任が発生する、という言い方ですね。
私はそうは思いません。責任の大きさこそお金に比例します。つまり、例えば、ボランティアであれば、責任を持たせること自体がナンセンスなのです。業務をいろいろと切り分けた上で、「ここであればボランティアにお願いできるかな?」などと、考えた方が自然なのです。

結論を言えば、「仕事の切り分け方の自由度の高さ」と「ボランティアの受け入れ」は両立します。よって、逆に「切り分けが困難な仕事」は、「ボランティアの受け入れ」とは両立しません。業務として遂行できるしっかりした体制を取るべきなのです。

さて、次回ですが、3つの視点で考えるということで3つめの視点となります。

それが「今の状況」です。

現実的には、一番大切です。言い換えれば、それ以外は後から考えましょう、としていてもいいくらい大切だと思います。
というのも、ラジオ局を開局しようと準備をすると、それに必要な様々なことが同時に動くので、その歩調を合わせるのはとても難しいのです。どうしても開局には“勢い”が必要で(笑)、その勢いのままに走り出せるよう準備しておく必要があります。もちろん、検討すべきことは検討してからとなりますが、スタート地点の状況をしっかりと見て理解しておく必要があるのです。その重要性を次回お伝えします。

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